団体交渉、労働組合対策

団体交渉とは団体交渉を申し込まれた際の対応方法

「勤務態度の悪い従業員を解雇したところ、労働組合から団体交渉を申し入れられた」

「うつ病で満足に仕事ができない従業員に退職勧告を出したところ、不当解雇だと言われている」

「知らない間に社内に労働組合ができ、団体交渉を申し込まれた」

団体交渉には社内の労働組合から申し込まれる場合と社外の合同労組(ユニオン)から申し込まれる場合とがあります。

最近はユニオンからの申し込みが非常に多くなっています。彼らは、労働問題のプロですから、それ相応の準備をした上で対処する必要があります。

労働組合法は「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと」を不当労働行為として禁止しており,使用者は、団体交渉に応じなければなりません。それだけでなく、使用者には、誠実に団体交渉に応じることも求められています。

すなわち、使用者は、単に組合の主張や要求を聴くだけでは足りず、組合の要求に対して回答することはもとより、従業員を納得させるための資料を示すなどして、合意達成の可能性を探らなければなりません。使用者がこのような誠実交渉義務を果たさない場合も、不当労働行為に該当します。

組合から指定された通りの時間で応ずる義務はありませんが、団体交渉を不当に先延ばししたり、交渉時間を短時間に限り、それ以上長時間の交渉には応じないとした場合は不当労働行為となります。最低でも1回あたり2,3時間は覚悟してください。

1回は応じるが、2回目以降は拒絶するという対応も不当労働行為となりえます。労使双方の主張が対立してそれ以上相互に譲歩の意思がないことが明確になったような場合であれば、もはや交渉の余地がないといえ、団交を拒否したとしても不当労働行為にはなりませんが、通常1回の交渉でその状態までいたったとは到底言えないでしょう。

業務委託先の従業員が加入する組合が団体交渉を求めてきた場合、どのように対処すべきでしょう。最高裁は、朝日放送事件判決(平成7年2月28日)で、その場合でも、その労働者の基本的な労働条件等について雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にある場合には、その限りにおいて、「使用者」にあたるとの判断基準を示しています。

同判決は、委託会社が、実質的にみて、委託先の従業員の勤務時間の割り振り、労務提供の態様、作業環境等を決定していたとして、右従業員の基本的な労働条件等について、部分的とはいえ雇用主と同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができたのだからとして、使用者性を認めました。

中小企業の場合、人事権が社長の専権になっている場合が多く、その場合社長自ら団体交渉に臨む必要があります。弁護士を同席させることは構いませんが、弁護士だけに任せることは誠実な団体交渉といえず、不当労働行為となるおそれがあります。

団体交渉を拒否した場合,組合は労働委員会に対し救済の申立てをすることができます。労働委員会は,組合の主張を認めた場合、使用者が主張する理由で団体交渉を拒否することはできないとの命令や労働組合が交渉を求める事項について誠実に団体交渉をせよという命令をすることになります。

団体交渉の場で、不用意な発言をすれば、将来の裁判でそのことが逆手に取られることになりかねません。弁護士は、団体交渉前に十分な聞き取りを行い、使用者側のなすべき主張を整理し、労働者側の主張に対する反論をアドバイスします。また、組合側に求めて、要求事項を明確にさせ、五月雨的な主張による長期化を避けるようにし、話をまとめるべきか、断るべきか、その判断の材料を提供します。

後に労働審判、労働訴訟があったときは断る依頼をしていただくことで、労働組合との交渉や労働協約に関する書類の作成、労働者との条件調整などを代理で行うことができます。訴えを起こされた後の対応はもちろんのこと、労働組合から団体交渉をされないために、就業規則の整備や労働環境の調整などについてもアドバイスをさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

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