東京地裁、交通事故の後遺症として「軽度外傷性脳損傷」(MTBI)を初の認定

2010年09月13日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

交通事故により脳に特異な損傷を負う軽度外傷性脳損傷(MTBI)になったかどうかが争われた訴訟の控訴審判決で、東京高裁が「脳に損傷を負った」と認めていたことが分かりました。患者団体によると、MTBIを事実上認めた初の司法判断ということです。
同種の訴訟では、
(1)事故直後の意識障害
(2)脳損傷を示す画像所見
(3)受傷直後からの症状の3つがそろった場合に脳損傷と認められてきました。

今回の高裁判決では、「MTBIでは症状が遅れて出ることもあり、脳損傷の画像も必ず見られるわけではない」と指摘。(1)~(3)は満たしていないが、後遺症に関し「事故以外の原因は考えられず、脳が損傷した事実は否定できない」と結論付けました。

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※参照ニュース
2010年9月12日 毎日jp
軽度外傷性脳損傷:交通事故後遺症、初の認定 2000万円賠償命令--東京高裁