信用情報のほかに「ホワイト情報」も閲覧対象に

2009年06月08日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

「ホワイト情報」をご存知ですか?

信用情報とは「個人の借金の返済能力・信用」に関する情報ですが、破産・延滞・破産・債務整理等、個人の支払能力をみる「ブラック情報」と、契約締結状況・借入残高・クレジットカードの限度額等の単なる利用状況を示すだけの「ホワイト情報」とがあります。これらの信用情報を取り扱っているのが、信用情報機関と呼ばれる組織で、消費者金融系の日本信用情報機構(JIC)、信販(クレジット)系のCIC、銀行系の全国銀行協会個人信用情報センターの3つがあります。

2009年4月1日、日本信用情報機構(JIC)が管理している個人の信用情報がオンラインで結ばれ、JICに加盟している消費者金融、商工ローン、一部の信販会社の間で、信用情報がリアルタイムで閲覧できるようになりました。クレジット会社の一部がテラネットという機関を立ち上げ、この機関を通じて、消費者金融における信用情報を取得していましたが、取得できる情報は延滞情報など主にブラック情報に限られていました。ところが、テラネットが消費者金融系の信用情報機関であるJICに組織が一本化されたため、ホワイト情報も交流できるようになったのです。

2010年6月までには、改正割賦販売法、改正貸金業法が完全実施され、支払い能力を超えた貸付、クレジットが禁止されるようになります(総量規制といいます)。今回の上記オンライン化は、その体制を整えるための一環です。

総量規制実施に合わせて、2010年6月までには、JICとCICの間でも情報交流が行われるようになります。これにより、消費者金融業者、信販会社との間でのホワイト情報を含めたすべての信用情報の交流が実現します。こうしたことで情報の精度が上がり、多重債務者を減らすことに役立つと言われていますが、一方で、貸金業者等におおよその暮らしぶりが推察されてしまう点が懸念される、と指摘するメディアもあります。

なお、銀行は、CRIN(Credit Information Network)というネットワークを通じて、日本信用情報機構(JIC)、CICと信用情報を交流していますが、そこで相互に確認できるのは長期延滞というブラック情報に限られます。

借金整理する際の信用情報について心配な方は、お気軽にご相談ください。