刑事事件・弁護活動の実際

2014年9月16日に文化放送「くにまるジャパン」に出演した際に話した内容を掲載しています。 テーマは「刑事事件・弁護活動の実際」についてです。

パーソナリティ
今日は「弁護活動の実際」について伺います。 刑事ドラマでは、逮捕された人と、弁護士さんが、透明の板を挟んで向かい合っている場面がよく出てきますが、本当に実際あんなかんじなんですか?
弁護士
逮捕された人と面会している場面ですね。法律用語では面接の「接」に見る、と書いて、接見と言います。
実際に、ドラマと同じように、小さい穴がたくさんあいている透明のアクリル板を挟んで話します。
家族など一般の方の面会は、平日の昼間に限られる上、警察官が必ず立ち会いますが、弁護士の接見では、二人だけで話すことができますし、土日でも夜間でも面会できます。逮捕されると、普通は、とても不安な心境になるものですから、落ち着いて、一対一で話せる機会をもつことは、とても大切なんですね。
パーソナリティ
今お話しになった「接見」では、どんな話をするんでしょう。
弁護士
ここではお話できないようなことも何でも話します。弁護士には「守秘義務」がありますので、内容は、絶対に秘密です。
弁護士に相談した内容が外に漏れることはありませんから、万が一、この放送をお聞きの方が逮捕されるようなことがあったら、まず弁護士に連絡を取ってください。
そして、安心して、すべてをお話いただければと思います。
接見が終わると、ご家族と連絡を取ったり、被害者への弁償が必要な事件なら、示談に向けて動き出します。

パーソナリティ
刑事事件の示談って、具体的には、どんなことをするんでしょう。
弁護士
たとえば、まず、担当の刑事さんに「示談したい」と申し出て、被害者の方の連絡先を教えてくれるように頼みます。
被害者の方が、了解してくださったら、電話番号などを教えていただけるので、直接連絡を取り、示談の申し出をするわけです。
被害者の方が、絶対に連絡先を教えたくない、という場合は、仕方がないのですが、「弁護士に限ってなら」ということで電話番号などを教えていただけるケースが多いですね。
パーソナリティ
なんというか、ドラマと違って、地味ですね。
弁護士
警察の捜査や、専門の医師の鑑定などにより、事故当時、「正常な運転が困難な状態」、あるいは「正常な運転にそうですね。地味ですが大事な仕事だと思っています。
罪を認めて反省しているなら、なるべく早く被害者に謝罪し、損害を与えてしまったのなら、それを弁償するのは当然だと思いますから…。
パーソナリティ
被害に遭った方に謝罪して、示談が成立すると、そのあとは?
弁護士
示談が成立すると、犯罪の程度にもよりますが、それ以上、身体拘束を続けたり、裁判までしなくてもいいのでは、…という方向に行きやすくなります。早く釈放されたり、起訴されずに済む可能性が高くなるわけです。
パーソナリティ
なるほど。…万が一、ご家族や大事な方が逮捕されたとき、私たちはどうすればいいんでしょう?
弁護士
身内が逮捕されても、すぐ会うことはできません。たいていの方は、どうしていいかまったくわからず、不安になってしまうものです。 弁護士なら、ある程度の見通しをお話しできます。それだけでも不安解消につながりますから、まずは、弁護士にご相談いただくのがベストだと思います。

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