文化放送『くにまる食堂』に中原俊明代表弁護士が出演/678回テーマ 「SDG’sってなんだ?」編

2022年04月19日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

弁護士の中原です。

今回の『くにまる食堂・日替わりランチ ホームワン法律相談室』では、少し趣向を変えて、SDG’sについてお話してきました。SDG’sとは、「サステイナブル・ディヴェロップメント・ゴールズ」の略で、日本語で「持続可能な開発目標」という意味です。2030年までに「誰一人取り残さない」持続可能でより良い社会の実現を目指すという、国連で採択された国際目標です。

世界では、格差と貧困、暴力と差別といった人間対人間の問題や、気候変動という地球全体の問題、さらに新型コロナウイルスと、課題・危機が山積みとなっています。このままだと世界中の人たちが、安定して暮らし続けられなくなる可能性があるため、世界中の全ての人がそれぞれの立場で動き、達成すべき目標を立てて、2030年までに実行しよう、という話になったのです。

(1)貧困をなくそう (2)質の高い教育をみんなに (3)人や国の不平等をなくそう など、「SDG’s」では、17種類の目標を立て、その目標の下に、169の具体的なターゲットが定められました。そして、目標がどれくらい達成したかを測るために、232の指標が用意されています。例えば「貧困をなくそう」という目標は、もう少し具体的には「あらゆる場所、あらゆる形態の貧困を終わらせる」となっていて、そのターゲットの1つが「2030年までに、極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」とされています。この「極度の貧困」というのは、現在のところ1日1.25ドル未満で暮らす人々、と定められていて、その達成度を測る指標として「国際的な貧困ラインを下回って生活している人口の割合」があります。これは国や自治体による取り組みだけでは達成不可能なので、私達一人ひとりにも、よく考え、行動することが求められています。

なかなかわかりにくい目標もありますが、「持続可能な開発のために海とその資源を保全し、持続可能な形で利用する」という分かり易いものもあります。そのターゲットの1つが「2025年までに、あらゆる種類の海洋汚染を防ぎ、大幅に削減する」と定められています。要は、プラスチックゴミを減らすことです。レジ袋有料化や、ホテルで歯ブラシやヘアブラシを置かないなどが取り組みの一例です。

また、今年4月から「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されて、プラスチック製品をたくさん提供する事業者は、なるべく減らすよう求められるようになりましたし、回収するプラスチックにはプラマークが付いているなど、様々な取り組みはすでに始まっています。

2030年まで、あと8年を切っています。暮らしの中のいろいろなところで、不便なことも生まれてくるのかもしれませんが、我々の孫世代、いや、人類そのものの未来のために、行動のひとつひとつを日々、考えていく時代になってきています。皆さまもこれを機会にSDG’sについて考えていただければと思います。

◇日時
毎週火曜 11:31~
◇放送局
文化放送
◇番組名
『くにまる食堂』
◇コーナー名
「日替わりランチ ホームワン法律相談室」
◇678回テーマ
「SDG’sってなんだ?」
◇出演
番組パーソナリティ 野村邦丸さん
法律事務所ホームワン 中原俊明弁護士