文化放送『くにまるジャパン 極』に山田冬樹代表弁護士が出演/589回テーマ 「借金をなくそう」編

2020年07月21日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

弁護士の山田です。

今日の『くにまるジャパン極』では、コロナの影響で収入が減ったり、あるいは仕事そのものがなくなって、借金の返済ができなくなってしまった場合、どうしたらいいか…というお話をしてきました。

まず、最初に大切なのは、自分にどれくらいの借金があるかをきちんと把握することです。複数の会社から借入し、毎月の返済に追われる状況ですと、とりあえず今月必要なお金を工面することだけに追われてしまい、現在の借金がどれくらい残っているかは、二の次になってしまいがちです。これが、5年、10年続いている方の場合、何かの事情で返せなくなってしまっても、督促がなければ、あれ、もう返し終わってたかな…と勝手に思い込んでしまうこともあります。こうした方は、毎月払っていたのが実は利息だけで、逆に利息が膨らんで却って借金が増えていることもあって、本当に恐ろしい話です。

毎月どのぐらいの金額をどれぐらいの期間返済すれば、完済できるかというと、たとえばカードローンで200万円借りていて、利息15%とすると、毎月支払う利息は2万5000円になります。つまり、それ以上返済していないと借金は減らないことになります。この場合、利息にプラス1万円して、毎月3万5000円払っても、返し終わるのに8年半かかります。プラス2万円の4万5000円を毎月支払ったとしても、返済が終わるまでには、5年半かかります。50代のサラリーマンなら、収入がある定年までに返せるように毎月の支払金額を検討する必要があります。

もし、定年までの返済が難しそうということであれば、銀行が扱う「おまとめローン」などを利用して、借り換えを行なえば、返し終わるのが可能になる場合もあります。銀行が扱う「おまとめローン」の利息が10%であれば、月4万5000円の返済で、およそ4年半で完済することができます。クレジットの「リボ払い」で、毎月借金が減るどころか、逆に借入残高がどんどん増えて困っているという方にも、これはお勧めです。

ただ審査で断られる場合もありますので、そういう場合は、弁護士などに依頼して債務整理手続きを検討することになります。債務整理手続きは、将来利息をカットし、元金だけをだいたい、4年、5年程度で返し終わるように交渉するのが普通です。50カ月と仮定すると、借金の総額を50で割った金額が毎月の返済額の目安になります。借金の残高が200万円なら、毎月4万くらいは必要になる勘定です。
債務整理手続きで業者と交渉した金額も払えないという場合は、個人再生手続きでの解決方法を考えます。これは、裁判所に申し立てて、借金の金額を5分の1にしてもらい、それを3年から5年かけて、返していく制度です、但し、最低100万円は払うことが必要ですので、3年で返すとなると月に2万8千円程度は必要になります。これも無理な場合は、自己破産手続きを選択することになります。

自己破産以外の借金の整理をする場合、それなりの収入が必要ということになりますので、少しでも収入のあるうちに始める事が大切です。借金でお悩みの方は、できるだけ収入のあるうちに、借金整理を考えてほしいです。コロナ禍でさらに追い打ちをかけられ、どうしようかとお悩みの方、お早目にホームワンにお電話ください。

【出演情報】
◇日時
 毎週火曜 9:45~
◇放送局
 文化放送(関東エリア)
◇番組名
 『くにまるジャパン極』
◇コーナー名
 「得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室」
◇589回テーマ
「借金をなくそう」
◇出演
 番組パーソナリティ 野村邦丸さん
 番組火曜日パートナー 西川文野さん
 法律事務所ホームワン 山田冬樹 代表弁護士