文化放送『くにまるジャパン 極』に中原俊明代表弁護士が出演/466回テーマ 「離婚月間① 離婚の心構え」編

2018年03月06日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

代表の中原です。

厚生労働省が発表している人口動態調査によると、1年の中で離婚の件数が最も多いのが3月です。そこで今月の『くにまるジャパン 極』では「離婚強化月間」と称して、4週に渡って離婚をテーマにお話ししていきます。

まず、離婚するということは、これまでの人間関係を解消して、人生の再スタートをすることになります。そのため、一時的な感情で行動するのではなく、今後の生活や子どものことなどはもちろんですが,様々なことを徹底的に考えてほしいです。
その上で、「このままでは幸せになれない、自分らしい生き方ができない…」ということになったら、まずお勧めしたいのは、弁護士など専門家に相談することです。客観的に離婚がベストなのか、多くの案件を扱ってきた専門家にアドバイスを求めるのが、賢いやり方だと思います。

離婚に向けて動き出したら、まず「離婚原因」があるかどうかを確認しましょう。お互いに話合いで合意できるならよいのですが、裁判になった場合、法律上定められている「離婚原因」がないと,離婚は認められません。

また,不貞行為(浮気)は「離婚原因」の1つですが、1回でも浮気をしたら,離婚原因と認められるかといえば、そうとは限りません。判例と照らし合わせて判断する必要があり、一般の方には難しいと思いますので、やはり専門家に相談するのがより良い選択だと思います。

子どもがいる場合は、子どもの年齢、同居の有無、親の経済状況など、さまざまな要素から、夫婦どちらが親権を持つのが子どもの幸せに繋がるのかを、見極めなければなりません。
養育費については、裁判所のホームページで算定表が公開されています。子どもの人数や年齢、両親の収入に応じて目安となる金額がわかりますので、参考にしてください。

養育費以外にも、夫婦それぞれの収入は、「婚姻費用」というお金の目安になります。「婚姻費用」とは、離婚成立までの間、収入の少ない方が多い方から受け取ることができるお金で、これによって、夫婦が同等の生活を営む権利が保障されています。
離婚を申し出ても相手が応じず、調停、裁判まで行くと、離婚成立までにかなりの時間がかかるので、それまでの生活についても考える必要があります。

また、離婚に伴って「財産分与」も発生するので、相手の財産の所在も把握しておく必要があります。「○○銀行にあるはず」という曖昧な情報ではなく、銀行名、口座番号などを把握すること、もし不動産を持っているのであれば、具体的な地番まで把握しておいた方が安心です。

離婚を申し出られると、お金がもったいなくなって、隠したり、あるいはわざと散財したりする人もいます。そのリスクを避けるため、仮差押えという形式で、財産の保全を図る必要も出てくるので、そこまで情報を把握していた方が手続をスムーズに進めることができます。

次回は「離婚の原因・理由」というテーマでお話しします。離婚問題は、一般の方には複雑なことも多いので、是非専門家である弁護士にご相談いただければと思います。

【出演情報】
◇日時
 毎週火曜 9:45~
◇放送局
 文化放送(関東エリア)
◇番組名
 『くにまるジャパン 極』
◇コーナー名
 「得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室」
◇466回テーマ
 「離婚月間① 離婚の心構え」
◇出演
 番組MC 野村邦丸さん
 番組パーソナリティ 鈴木純子さん
 法律事務所ホームワン 中原俊明 代表弁護士