文化放送『くにまるジャパン』に 中原俊明 代表弁護士が出演 199回 テーマ「ことしの消費者問題」編

2012年12月18日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 中原俊明 代表弁護士

199回 テーマ 「ことしの消費者問題」編(12月18日 午前9:45 ~) 

■放送内容要約(実際の放送内容とは若干異なります。)

邦丸
いよいよ今年もあとわずか、あわただしい時期となりました。
先週は、ペニーオークション詐欺が話題になりましたが、詐欺など、お金のトラブルには特に気をつけたい時期ですね。

中原
国民生活センターでは、毎年、社会的注目を集めた問題や相談が多く寄せられた問題などをまとめて、「消費者問題に関する10大項目」として発表しています。
今年は「サクラサイト商法」に代表される詐欺的手口や、「買え買え詐欺」など高齢者のトラブルが目立っています。
「サクラサイト」は春にもこの時間でご紹介しました。「出会い系サイト」などにお金をつぎこませる手口です。突然届く迷惑メールなどを利用して、消費者を誘導し、サクラがなりすましたキャラクターとメール交換をさせ、必要なポイントを売りつけるというものです。

邦丸
キャラクターになりすます、というのは…?

中原
お金はあるけど、孤独…といった設定の人物になりすまします。お医者さん、タレント、お金持ちのお年寄りなど。メール一通送るだけで何百円もの料金がかかりますが、「金持ちの年寄りだが寂しくて話し相手が欲しい。付き合ってくれたら高額のお礼をする」などと誘ってきます。
親身になって付き合い始めると、メールのやりとりをすると、どんどんお金がかかります。
あまりにも出費がかさむので、「直接アドレスを教えて」とメッセージを送ると、今度は「アドレス交換にはポイントが必要」と言ってくる。次々と高額のオプションを売りつけられます。

邦丸
人の親切を逆手にとる、悪質な手口ですよね。
さて、もう一つの「買え買え詐欺」というのは?

中原
高齢者に対し、実体のない未公開株や社債などを売りつけます。なかなか巧妙な手口で、二つの会社が交互に接触してきます。まずA社が、消費者のところに「未公開株や社債などを販売しています」とパンフレットを送りつけてきます。

邦丸
それだけなら単なる怪しい勧誘ですよね。

中原
ところが、そこにB社から「A社からパンフレットが届いていませんか?」という電話がかかってくるわけです。「A社の未公開株や社債は値上がり確実なんですが、封筒が届いた本人しか買うことができません。当社の代わりにご購入いただければ、後ほど、高値で買い取りますよ」というんですね。

邦丸
「封筒が届いたのは選ばれた人」と自尊心をくすぐる。さらに、「そんなに貴重なものなら買おうか」と思わせる。実にイヤらしい、巧妙な手口ですね。

中原
乗せられてお金を払うと、A社もB社も連絡不能になるんです。過去に投資経験のある、60代以上の方を狙い撃ちしています。

邦丸 
ひょっとして、というふうに思い当たる方は用心しないといけませんね。

中原
国民生活センターに寄せられる消費生活相談のうち、65歳以上の相談が、全体の4分の1を占めています。特に投資で失敗した経験のある人に「損失を取り戻せる」などと痛い所を突いて勧誘してくるんだそうです。

邦丸
いつの世にもそんなウマい話はありませんよね。

中原
長引く不況で、お金の問題に直面されている方、たくさんいらっしゃいます。でも甘い話には必ず裏があります。トラブルに巻き込まれたら、どうか一人で悩まずに、国民生活センターや弁護士など専門家にご相談ください。少しでもスッキリ、晴れやかな気分で、2013年を迎えていただきたいと思います。