文化放送『くにまるジャパン』に 中原俊明代 表弁護士が出演 195回 テーマ 「接見あれこれ」編

2012年11月20日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 中原俊明 代表弁護士

195回 テーマ 「接見あれこれ」編(11月20日 午前9:45 ~) 

■放送内容要約(実際の放送内容とは若干異なります。)

邦丸
前々回に引き続き、万一自分や家族が逮捕・勾留された場合、面接の「接」に「見る」と書く接見がテーマです。接見はとても大切なんだよ、というお話でしたよね。

中原
ちょっとおさらいしておきましょう。被疑者や被告人には、自分を守るための「弁護人依頼権」があります。そして、この権利を実現するため、身柄を拘束されている時、弁護士と会って、事件の内容や自分の言い分を話し、適切なアドバイスを受けるのが「接見」です。
容疑者は、逮捕されただけで犯人と決まるわけではありません。裁判が確定するまでは「無罪」と推定されます。でも、世の中はなかなかそうは思ってくれません。先日、遠隔操作ウイルスの「なりすまし事件」で、誤認逮捕された方に警察と検察が謝罪するニュースがありましたが、「逮捕」の社会的影響の大きさを考えさせられました。

邦丸
謝って済む問題じゃないですよね。
でも、パソコン社会の危険性を肌で感じた恐ろしい事件でした。

中原
あの事件からも、万が一逮捕されたときの「接見」の重要性がおわかりいただけると思います。逮捕されて72時間以内は弁護士しか面会できません。この機会を上手に生かす必要がありますね。
一方、逮捕に続いて、最大で20日間勾留されますが、この段階になると、弁護士以外、ご家族なども、原則として接見できるようになります。

邦丸
弁護士の接見と家族の接見、どんなところが違いますか?

中原
ご家族の場合はだいたい15分の時間制限があって、警察官が必ず立ち会いますが、弁護士の場合は時間制限はありません。また警察官も立ち会わず話すことができます。ゆっくり、詳しく、事件や取調べの状況、現在の生活や事件に対する思いなどもお話いただけます。
また、勾留の段階で、検察の請求により、裁判所が接見禁止の決定を出せば、家族が会うこともできなくなります。これは面会に来た人を通じて、証拠隠滅することを防ぐために行われる措置です。

邦丸
証拠隠滅を防ぐためといっても、23日もの間、家族と会えないとなると、不安が増しますよね。

中原
接見禁止の場合も、弁護士は警察官の立会いなしに、面会することができます。今後の見通しや、取り調べに対しどう対応するかなど、法律的なアドバイスを行います。またそれだけでなく、社会から隔絶された状態にいる方に対し、家族の言葉を伝えるなど、心理的なサポートもできます。
また、弁護士が接見禁止の解除を求めることもできます。家族が事件と無関係であることや、本人と面会する必要性があることをアピールして、なんとか会えるように力を尽くします。あきらめてしまう前に、専門家である弁護士に、ぜひご相談いただきたいと思います。

邦丸
確かに「なりすましウイルス」の例など見ると、或る日突然、関係が無いのに自分が逮捕される可能性がゼロだとは思えません。
万が一、自分や家族が逮捕・勾留されたら、とにかく弁護士さんに相談するのがいちばん大切だということがよくわかりました。