文化放送『くにまるジャパン』に山田冬樹代表弁護士が出演 162回テーマ 「春はサクラにご用心」編

2012年04月03日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

162回テーマ 「春はサクラにご用心」編
2012年4月3日 午前9:45~放送

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 安西真実さん
・法律事務所ホームワン 山田冬樹代表弁護士

162回テーマ 「春はサクラにご用心」編(4月3日 午前9:45 ~)

■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)

邦丸
ぼちぼち桜も咲き始めましたが、今日は桜は桜でも、人を騙す「サクラ」のお話を伺います。
インターネットを舞台にした「サクラ」詐欺というものが増えているそうですが、これ、どういう手口なんですか?

山田
気を引くような応対をして、どんどんお金を注ぎ込ませるいわゆる「出会い系サイト」のサクラ。被害に遭うのは主に男性でしたよね。ところが、最近、女性がダマされるケースが増えているんです。最初から出会い系とはうたわず、まずは求人や懸賞、占いなどのサイトで被害者を引き込むんです。
例えば求人サイトであれば、「相談にのるだけで高額報酬がもらえるアルバイト」いった誘い文句で名前、住所、電話番号といった個人情報を登録させます。なかにはミクシィやフェイスブックのようなサービスを通じてメッセージを送り、「招待状」などと称して登録させようとする手口も報告されていますね。

邦丸
パソコンのメールはウイルスなどの対策をしていても、そうしたサービス経由だとガードが緩みがちですよね。うっかり登録すると、どうなっちゃうんでしょう?

山田
ここでいよいよ「サクラ」が登場してくるわけです。サクラは「医者」だったり、「商社マン」「IT企業社長」「金持ちの年寄り」とかを名乗るんですね。

邦丸
お金持ちでもあり、社会的地位も高い、そういったイメージですね。

山田
メール一通送るのに何百円も料金がかかるんですが、たとえば「金持ちの年寄り」から、「寂しくて話し相手が欲しい。悩みを聞いてくれたら高額のお礼をする」といったメールが来るわけです。親身になって相談にのっているうち、メール料金はどんどんはねあがってくという仕組みですね。これが、若いお医者さんだったりすると甘い言葉をメールで送られるうちに、つい恋愛感情を持ってしまうなんてこともあります。
まだ、この段階では1通何百円というメール料金だけなんですが、被害者が、相手の誘導に乗って直接アドレスを知りたいと思うと「アドレス交換にポイントが必要」「文字化け解除費用が必要」…といった感じで、いろんなオプションを高額で売りつけるようになるんです。

邦丸
さすがに、そのあたりまで来ると、気がつく人も多いんじゃないですか?

山田
露骨な引き伸ばし戦略が見えてきて、そこで初めて「ダマされていた」ことに気づくケースが多いようですね。メールのやり取りを始めてからたった10日で、17万円を騙し取られた事例が報告されています。

ほとんどの被害者が「自分は大丈夫と思っていた」というのも特徴的で、いざ当事者になるとなかなか気づかないんですね。数万円から十数万円という被害額も微妙なところです。

邦丸
用心すべきポイントを教えていただけますか?

山田
国民生活センターではネットを使った「サクラ」詐欺の注意点として次の3つのポイントを挙げています。まず「簡単に高収入」あるいは「お金を差し上げます」という文面のメールには、注意が必要です。それから「将来高収入を得るために、初期費用がかかります」というメール、これも怪しいですね。最後に、メールを交換するたびにお金がかかるシステム。これらは、詐欺の可能性がありますので用心してください。

邦丸
春・4月、新しい生活環境で気持ちに余裕がなくなる時期。サクラ詐欺には充分注意していただきたいと思います。