文化放送『くにまるジャパン』に中原俊明代表弁護士が出演 160回テーマ 「離婚届リニューアル」編

2012年03月20日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

160回テーマ 「離婚届リニューアル」編
2012年3月20日 午前9:45~放送

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 安西真実さん
・法律事務所ホームワン 中原俊明代表弁護士

160回テーマ 「離婚届リニューアル」編(3月20日 午前9:45 ~)

■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)

中原
このコーナーではいろいろな法律問題を取り上げますが、実は3月になると「離婚」の相談が増えるんです。子どもを連れて家を出るのに、年度末の3月がタイミングとしては最適なんですね。子どもが新しい苗字に変わり、家や学校も変わって再出発するのに、年度替りはうってつけなんです。
そこで・・・というわけではありませんが、4月から民法が改正されるに伴って、離婚届が変わります!

邦丸
離婚届が?

中原
「離婚後の養育費の分担」と「親子の面会」についての記入欄が増えることになりました。「取決めをしている」「まだ決めていない」のどちらかにチェックをいれることになります。
これは、あとあとのトラブルを防ぐため、離婚のときに、できるだけ取決めをしておくことを促すのが目的です。

邦丸
ということは、養育費や面会が、後から問題になってくるケースが多いんですね。

中原
そうなんです。どちらが親権者になるか、については、離婚するときに決める必要がありますが、養育費については決めなくてもいいんです。しかし、親権があろうがなかろうが、親であることには変わりがないので、離婚後も養育費の支払い義務はあります。子どもは別れた父、あるいは母に、養育費の請求ができる訳です。
ところが! 2006年度の「全国母子世帯等調査」では離婚に際して養育費の取決めをしたのはわずか4割。さらにちゃんと養育費が払われているのは2割! が実態です。

邦丸
ひどい話ですね!

中原
とにかく一刻も早く別れたい! という気持ちが先にたち細かい合意は後回し、というケースが多いんですね。しばらくして子どもが進学することになって、養育費を請求するんですが、きちんと支払われることは少ないです。

邦丸
早く別れたいという気持ちもよく分かるけど…やっぱり決めておくことは決めておかないといけませんね。

中原
もう一つの「親子の面会」も同じです。これも回数などを決めておかないとトラブルが起きます。話し合いがつかなければ裁判所で調停を起こせますし、話し合いでまとまらなければ、家庭裁判所がルールを決めてくれることになりました。
浮気をして別れた旦那に、子どもを会わせたくない…そんな気持ちを持つお母さんも多いと思います。
でも、実の親との時間を作るのは「子どもの利益」のため。これも法律できちんと定められています。離れて暮らす子どもの成長に必要な範囲で、実の親と過ごす時間をしっかり作ってあげよう…というのが、面会のもつ本来の意味なんですね。

邦丸
離婚届が変わるのも、親の感情を考えたわけではなく、まず子どものためになるように…という思いからなんですね。離婚を考えている方は、数年後の子どもの暮らしを考えて、行動を起こしていただきたいと思います。

中原
当事者同士では冷静な話し合いができないというときは、弁護士など専門家にご相談いただければと思います。