文化放送『くにまるジャパン』に中原俊明代表弁護士が出演 150回テーマ 「新成人へのアドバイス」編

2012年01月10日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

150回テーマ 「新成人へのアドバイス」編
2012年1月10日 午前9:45~放送

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 中原俊明代表弁護士

150回テーマ 「新成人へのアドバイス」編(1月10日 午前9:45 ~)

■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)

邦丸
昨日は「成人の日」でした。中原さんもニュースをご覧になったかと思いますが、どんな印象をお持ちになりましたか?

中原
震災を経て、改めて家族や友人との絆を噛み締め、成人の日を迎えた方もいらっしゃることでしょう。ニュースを見ていても、これまでの成人式より、厳しい表情を浮べていた若者が目立っていたように思います。

新成人とはいっても、まだ学生の方も多いですよね。この後、社会で彼らを待ち受けているのが不況や就職難です。アメリカ、ウォール街のデモを見ても、学資ローンを利用して大学を卒業したものの仕事がなく、生活に困窮している若者がたくさんいました。奨学金を使って大学に通っている日本の新成人の皆さんにとっても、他人事ではありません。

邦丸
奨学金といえども、一種の借金ということですよね。

中原
卒業しても、就職のメドが立たないと、たちまち借金返済のピンチに陥ってしまうわけです。最近では奨学金の回収も厳しくなってきていて、延滞金が膨らんで600万円もの借金を抱えた例もあります。

邦丸
「自己責任」の一言では片付けられない問題ですよね。ただ二十歳になれば、法律上は大人ですから、クレジットカードやローンを利用する場合も、自分自身でマネジメントしていかなきゃなりません。借金問題に詳しい中原さんから、アドバイスをお願いします。

中原
ポイントは2つです。まず肝に銘じていただきたいのは「クレジットやローンは借金、借りた分はマイナス」。どうしても借り入れが必要な場合は、まず「引き算」を。

たとえば仕送りやアルバイトで月に20万のお金が入り、家賃や光熱費、学費などでそのうち15万が消える。となると、この人が借金する場合、返済可能な額は20引く15、即ち5万。まず、この「月々返済可能な金額」をしっかり把握して、その上で初めてお金を借りるようにしましょう。これができないと、借金地獄に陥る可能性があります。

邦丸
まず、月々返済可能な額をシミュレーションしよう、と。

中原
次に必要なのは、その場しのぎではなく、2年、3年の単位で考えること。部屋の更新料なども忘れてはいけません。学生さんでなくても、たとえばお子さんがいらっしゃったら、進学の時期には何かと物入りだと思います。そこも織り込んだシミュレーションが必要ですよね。

若い皆さんの場合、クレジットやローンを使うのは、欲しいモノがあるからというケースが多いでしょう。でも、本当に必要なのか、納得いくまで考えてください。借金して手に入れたものでも、嬉しいのはその時だけで、あとは何年も返済に追われてしまう。そんな可能性があることを覚えておいてほしいですね。

邦丸
借金問題をたくさん手がけてらっしゃる中原さんから見て、若い世代に特有の借金の特徴ってありますか?

中原
カードで簡単にモノが買えたり、借金できたりするので、自覚なく、つい使いすぎてしまった方が大部分です。この場合、額も少ないので、弁護士など専門家が入ってカード会社と交渉すれば、利息をカットしたり、支払いを分割したりして解決できるケースが多いです。ただ収入も少ないので、わずかな借金でも破産せざるを得ない…そんな場合も少なくありません。

邦丸
新成人の皆さん、今日のアドバイスを参考に、自分でお金をマネジメントできるオトナを目指していただきたいと思います。