文化放送『くにまるジャパン』に中西敏朗氏が出演 143回テーマ 「会社の不正・不祥事」編

2011年11月15日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

143回テーマ 「会社の不正・不祥事」編
2011年11月15日 午前9:45~放送

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 中西敏朗氏

143回テーマ 「会社の不正・不祥事」編(11月15日 午前9:45 ~)

■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)

邦丸

以前は捜査当局の内偵班キャップとして贈収賄、金融商品取引法違反等の経済事件の捜査や監査実務に携わってきた腕利き。現在は経験をもとに、企業などの不正・不祥事対策の危機管理コンサルタントもされているそうですね。

中西

捜査する側の視点を含めて、実践的なアドバイスを心がけています。特に、会社の役員や従業員の不正・不祥事をどう防ぐか、また万が一、起きてしまった場合の適切な対処法などの点で、弁護士を具体的にサポートしています。
このたびの大王製紙、オリンパス事件でもわかるように、不祥事は企業に測り知れないダメージを与えてしまいます。まず、未然に防ぐ。これがリスクマネジメントの、あるべき姿だと考えています。

邦丸

そのために、一番大切なことは何でしょう?

中西

「モノを言える、風通しのいい職場づくり」だと思います。
従業員が「おかしいな」と感じたとき、すぐ報告できるセクションをつくったり、問題が起きたときに、会社全体が情報を共有できる、そんな体勢づくりが必要な時代です。

邦丸

具体的には?

中西

手段の一つとしては、以前、山田弁護士が紹介した「内部通報外部窓口サービス」があります。内部通報・告発の窓口を、会社の外部である第三者機関に委託するわけです。通報したくても、窓口が社内にあると「クビになるんじゃないか」「左遷されるかも」といった不安を感じるケースが多いと思います。
でも、通報先がたとえば外部の法律事務所であれば、守秘義務がありますから、安心して通報できますよね。

邦丸

それで不祥事が明るみに出る前に防げればいいですが、万一、公になってしまった後でも、アドバイスはしていただけるんでしょうか。

中西

もちろんです。問題発生後でも、迅速に対応すれば、影響をできるだけ小さくしたり、二次的な被害を回避したりできると思います。また、万一、捜索を受けるといった事態になったとしても、それなりの対策を取ることができますから、ご相談いただきたいですね。

邦丸

いきなり会社に土足でヅカヅカと怖い顔のオジサンが大量にやってきたら、誰でもアタフタしちゃいますよね。

中西

捜索に協力するのは、真摯な姿勢を見せることになりますから、とても大切ですが、それでもやっておくべきことはあります。たとえば、捜索・差し押さえを始めるとき、捜査機関は、「捜索差押許可状」という令状を提示しますが、これはコピー禁止。書き写すこともほとんど認められません。
そこで、複数の人間が覚える部分をそれぞれ決めておき、みんなで記憶に焼き付けて、すぐメモを取っておきます。その場でパニックを起こして、令状の内容がうろ覚えだと、あとで不服申し立て等をすることが、とても難しくなります。

邦丸

それは万一のために覚えておきたいところですね。もう一つ、従業員がプライベートで不祥事を起こした場合はどうでしょう。痴漢や盗撮事件などで逮捕されると、社名や肩書きまでニュースに出てくる場合がありますよね。

中西

この場合も会社のイメージダウンは避けられませんよね。取引先が嫌がって、取引停止、融資ストップ…といった最悪の事態を招くことにもなりかねません。可能性は低いとしても、研修などを通じて、従業員にコンプライアンスの遵守を求めることは大切です。