文化放送『くにまるジャパン』に三瀬宏太税理士が出演 126回テーマ 「税制改正はやわかり」編
2011年07月19日
弁護士法人 法律事務所ホームワン
126回テーマ 「税制改正はやわかり」編
2011年7月19日 午前9:45~放送
文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”
出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 三瀬宏太(みせ・こうた)税理士
126回テーマ 「税制改正はやわかり」編(7月19日 午前9:45 ~)
■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)
邦丸
今週のテーマ「税制改正はやわかり」。今年の3月に、こういうところが変わりそうだ…とお話を伺いましたが、ねじれ国会や震災の影響で、紆余曲折があったようですね。
三瀬
当初の法案から、分割・修正されて、6月22日、ようやく参院本会議で成立しました。
目玉としてこの時間でもご紹介した法人税率引き下げや、相続税基礎控除引き下げなどは見送られてしまったので、全体として大幅なモデルチェンジは当初の想定ほどはありません。
ただ、法律の適用期間が限定されている「租税特別措置法」の適用期間が延長されたというイメージです。
邦丸
具体的には、どんな改正があったのですか。
三瀬
・まず年金所得者の申告手続きが簡単になりました。
公的年金等の収入金額が年に400万円以下で、年金以外の収入が20万以下の方は、確定申告をする必要がなくなります。助かるというお年寄りの方、たくさんいらっしゃるでしょう。
・税理士の業界では有名な長崎年金訴訟に係るところですが、死亡保険金を年金の形で受け取る生命保険について、これまで、相続税と所得税が両方かかっていて、最高裁判所が「これは二重課税だ」という判決を出したのですが、今までの法令上は、5年を遡って還付申告する事しか出来なかったところ、2000年から遡って、納めすぎた分の所得税が所定の手続きにより、還付されることになりました。
・このほか、低金利時代で資産運用をしてらっしゃる方も多いと思いますが、「証券優遇税制」が延長されて、これまで通り、上場株式の配当・譲渡に関する軽減税率10%が引き続き行われることになりました。
邦丸
会社、企業に関してはいかがでしょう。
三瀬
・消費税の取り扱いが、少し変わります。課税売上高が5億円を超える事業者は、消費税の納付額が少し増えたり、会計事務がややこしくなったりします。
・また、新たに従業員を増やした企業には、法人税を減らす、「雇用促進税制」ができました。ハローワークに雇用促進計画の届出を行うなどの一定の条件を満たしていれば、原則として雇った従業員一人あたり20万円が、法人税の総額から差し引かれます。ぜひ、震災で職を失った方などを、積極的に雇用していただきたいところですね。
邦丸
それにしても、税制って毎年ずいぶん変わりますよね。ごく普通の町工場のオヤジさんなんかが、こういうの、全部把握するのって、けっこう難しいんじゃないでしょうか。
三瀬
・その通りです! 改正の内容によっては、経営の方針を、少し変えたりしなければならないケースも出てくるんです。ところが、経営者の方は本業がありますから、最新の税制について詳しく勉強する時間もないのが普通です。
・安心して経営に専念していただくためにも専門家に相談したり、セミナーに参加するなどして、効率的な情報収集を心がけていただければ…と思います。
邦丸
ホームワンでも、セミナーを開催していらっしゃいますよね。
三瀬
定期的に開催していますので、ぜひご利用ください。
次回は、今週の金曜日、22日で、テーマは「儲けてお金を残す、節税対策必勝法!」。
内容は二部構成で、まず代表弁護士の山田が、債権管理の観点からリスクマネジメントの話をします。そして後半は、その結果、利益が出た場合の節税対策を、私、三瀬が解説いたします。
・経営者としては、本業に力を入れるのが第一ですが、ただ、そこで儲けた後の処理にも気を配らないと、会社はうまくいきません。参考にしていただきたいですね。