文化放送『くにまるジャパン』に中原俊明弁護士が出演 110回テーマ 「震災便乗詐欺にご注意を1」編
2011年03月29日
弁護士法人 法律事務所ホームワン
110回テーマ 「震災便乗詐欺にご注意を」編
2011年3月29日 午前9:45~放送
文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”
出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン 中原 俊明(なかはら としあき)代表弁護士
110回テーマ 「震災便乗詐欺にご注意を1」編(3月29日 午前9:45 ~)
■放送内容要約(実際の放送内容は少し異なります)
邦丸
東北地方太平洋沖地震から18日経ちましたが、早くも便乗商法の詐欺事件が続出しているそうですね。
中原
不安な気持ちや良心につけこむ手口で、本当に許せない犯罪行為だと思います。
阪神淡路や、新潟県中越沖のときにも現れましたが、「義援金を送る活動をしている」とウソをつく「義援金詐欺」。これは、公的機関や実在の団体の名前を装って、電話や直接訪問するなどして、義援金を募ります。ところが、指定された振込先は、その団体とは縁もゆかりもない個人、というのが代表的な手口です。
邦丸
注意すべきポイントはありますか?
中原
振込先の口座名が、その団体名になっているか、テレビやラジオ、新聞などで公表している振込先と同じか、これは必ず確認していただきたいところです。実在の団体なら、こんなやり方で募金を集めているかどうか、問い合わせてみる。また「義援金」という名目であるのなら、目的や使い道を、納得いくまで確かめる。せっかくの善意が踏みにじられないように、騙されないようにするのも、大事なことだと思います。
邦丸
寄付する場合は、信頼できる団体かどうか確かめる。振込先が個人名義の口座だったりして、ちょっとでも怪しいときは、やめたほうがいいですね。ほかには、どんな手口があるんでしょう。
中原
「修理詐欺」というものがあります。地震直後の、不安な気持ちにつけこむもので、自宅を訪ねて、ちょっとしたキズでも見つけると、本当は大したことないのに「大地震が来たら潰れますよ」と脅す。そして大規模な修繕工事の契約をさせてしまうんです。これも、かなり悪質なやり方ですね。
ただ訪問販売や電話勧誘販売などは、原則として、契約してから一定の間、自由に解約できる「クーリングオフ」という制度があります。口頭で伝えてもいいのですが、特定記録郵便や、内容証明郵便を配達証明つきで送るのがベターです。
また定められた期間を過ぎた場合でも、詐欺を理由に契約の取り消しを主張することもできます。不安な場合は弁護士にご相談いただければと思います。
邦丸
いろいろ悪いことを考える連中がいるもんですよね。それからこの季節、初めて一人暮らしをする若者もたくさんいますが、彼らもターゲットになり易い?
中原
いろいろ「契約」することが多いシーズンですよね。「強引に新聞の購読契約をさせられた」あるいは「消火器の契約をさせられた」女性の場合だと、よくあるのが、「無料キャンペーン中だから…と連れて行かれた店で、高額なエステの契約をさせられた」という手口。親元を離れたばかりの若者が狙われやすいんですね。
とにかく、すぐ契約を迫られるものに対しては、疑ってかかるほうがベター。冷静なときは「引っかかるわけがない」と思っていても、初めての一人暮らしや、見知らぬ土地での生活となると、強引に押し切られてしまうことも多いんです。やはり、悪質な手口というしかないですね。
邦丸
これ、もしかしたら怪しいんじゃないか、あるいは実際に被害に遭ってしまった。そんな時はどうすればいいですか?
中原
そういう場合は、全国の消費センターの相談窓口や消費者ホットライン、もしくは警察へご相談ください。