外国人の雇用

在留資格やビザ、外国人登録など、企業が外国人を雇用する際に気をつけないといけないポイントについてよくある質問をQ&Aにまとめました。
外国人スタッフの募集や採用の際などにお役立てください。

Q1:外国人の在留資格で、就職に制限のないものは何ですか。

永住者、日本人の配偶者、永住者の配偶者、定住者です。

Q2:どういう在留資格の場合、資格外活動許可を得ることができますか。

文化活動、家族滞在、短期滞在、研修、留学、特定活動です。

Q3:その他17資格については、資格外活動許可はみとめられないのですか。

認められません。

Q4:外国人を雇うのに、在留資格を確認したいのですが、パスポートを持って来させればいいでしょうか。

パスポートにも在留資格、在留期限等を記したシール(上陸許可証印)が貼ってありますので、一応のことは確認できます。ただ、パスポートは入国の際だけに必要なもので、その後更新がなされていないことも多く、在留カードを確認し、採用面接の際にそのコピーもとっておくといいでしょう。在留カードには、氏名、生年月日、国籍、住所、在留資格、就労制限の有無、在留期間、許可の種類・年月日、カードの交付日・有効期限が記載されています。

Q5:外国人登録証明書が廃止になったそうですが、すぐに在留カードに切り替えた方がいいのでしょうか。

改正出入国管理法が平成24年7月9日から施行になっています。改正に伴い外国人登録法が廃止になり、外国人登録証明書もなくなります。ただ、現在発行されている外国人登録証明書も「在留期間の満了日または2015年7月8日のいずれか早い日」までは、在留カードと同様の取扱いを受けます。ただ、今後は様々な場面で在留カードの提示が求められると思いますので、早めに入管に行って在留カードに切り替えた方が良いでしょう。東京入管の場合は、特に混雑がなければ、行ったその日に換えて貰えます。

Q6:外国人登録証明書を持っている外国人であれば、不法残留者ではないと判断して良いのでしょうか。

外国人登録証明書は、在留資格がない人でも、市役所に行けば発行を受けられたので(市役所には入管宛通報義務があるのですが、実際には行われていません)、外国人登録証明書を持っているだけでは在留資格有りとは判断できません。採用側の立場でいえば、今後の便宜も考えて、外国人登録証明書ではなく、在留カードを持ってくるように言って、早く在留カードの切替させた方が良いでしょう。在留カードは入管に行けばその日に発行してもらえます。

Q7:フィリピン人ホステスを最近確保するのが難しいと聞きました。

以前フィリピン人ホステスは興業ビザで来ていました。フィリピン国内のタレント事務所を通じて歌手ないしダンサーとして入国する名目で、実際には存在しない公演スケジュールも作り、日本国内の受け入れ企業もタレント事務所とすることで興業ビザをとっていました。しかし、現在は審査が厳格になり、興業ビザでの入国は激減しています。いま日本にいるフィリピン人ホステスは大部分が家族ビザで入国しています。

Q8:フランス料理を勉強した外国人甲と、日本料理を勉強した外国人乙を、雇用しようとしたのですが、甲についてはビザは下りたのに、乙についてはビザはおりませんでした。どうしてでしょう。

「人文知識・国際業務」ビザを申請されたのでしょう。最近はソムリエもこの資格で入国する例があります。ところで、ここでいう業務は「外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動」でなければならず、日本料理の調理師はこの業務に該当しないのです。「当ホテルは外国人客が宿泊客の3割を占め、外国人向けに日本料理メニューを開発する必要がある。乙はフランス人で同国において料理人の経験もあり、日本料理をフランス人の感性でアレンジした料理を得意としている。」と言えば、ひょっとしたらビザが下りるかもしれません。

Q9:人文知識業務につくためビザをとるのに、大学卒業資格は必要でしょうか。

当該業務に必要な知識に関する科目を専攻して大学を卒業している場合以外にも、これと同等以上の教育を受けているか、従事しようとする業務について10年以上の実務経験により、当該知識を修得していれば、取得は可能です。

Q10:国際業務に就くためビザをとるのに、大学卒業資格は必要でしょうか。

従事しようとする業務に関連する業務について 3年以上の実務経験を有していれば大学卒業資格は不要です。なお、翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、日本国内の大学を卒業しているか、アメリカの大学で日本語、日本文学を専攻していれば、3年以上の実務経験は不要です。

Q11:当社に転職を希望してきている外国人がいます。現在の勤務先と当社の事業内容が異なるため、彼のビザが前職では有効でも、当社の業務に就くことが果たして可能か心配です、何か良い方法ありませんか。

就労資格証明書を入管に発行してもらえばいいでしょう。外国人がどのような業務に就労できるかは、在留カードや資格外活動許可書を見ることによって、有る程度は確認できます。しかし、具体的に御社が提供している仕事に就くことが許されるかについて、自信をもって決断できない場合もあるでしょう。いざ不法就労ということになった場合、取引先の信用も失いかねず、慎重にならざるをえないことでしょう。外国人が希望すれば、その人が行うことができる就労活動を具体的に示した就労資格証明書を交付することができることとし、雇用する側も判断がしやすいようにしました。

なお、この就労資格証明書を提示しないことにより、雇用の差別等の不利益な扱いをしてはならない旨が入管法第19条の2第2項に規定されています。

Q12:当社への入社を希望する外国人が、就労資格証明書をとるのに、当社の会社案内、定款、登記簿謄本、決算書が必要だと言っています。なぜ、そんなものが必要なのですか。

技術ビザ、人文知識・国際業務ビザ等の発行要件として、会社の経営状態に問題がないことが必要です。会社の経営状態が不安な場合、外国人に適正な給料が支払われないおそれがあり、外国人が安心して日本で在留活動を行うことが難しくなるからです。

Q13:当社の外国人社員が、ビザの更新に行ったら、入管の職員から「給料が低すぎないか」と言われたそうです。なんでそんなことが問題になるのでしょうか。

技術、人文知識・国際業務、企業内転勤などのビザの交付を受けるには、「日本人と同等額以上の給料をもらっていること」が要件となっています。日本人を雇うと人件費が高くなるから、外国人を雇おうなどという会社も、なかにはあるようですが、そういう考え方ではビザの発行も更新も認められません。ですから、給与明細とか、源泉の提出も求められますし、同僚の日本人の給与を聞かれることもあります。

Q14:知人から永住申請するので、身元保証人になってくれないかと言われ、法務大臣宛の身元保証書へのサインを求められました。サインした場合、あとでその知人の帰国費用を払うように言われたり、犯罪を犯した場合その損害を賠償するよう求められることは無いですか。

永住者、定住者、配偶者ビザを申請する場合、「身元保証人」の身元保証書が必要になります。その内容を見ると、その知人の滞在費、帰国旅費、法令の遵守あることを保証するという内容になっており、心配されるお気持ちも分かります。しかしこの責任は、民法上の「保証人」のように法的責任を伴うわけではなく、道義的責任に留まります。あとで金銭的負担を求められることはありませんので、ご心配は不要です。

Q15:外国人を雇用した場合、何か届出をする必要があるのでしょうか。

雇用対策法(平成19年10月1日施行)に基づき、外国人労働者の雇入れおよび離職の際に、その氏名、在留資格などについて、ハローワークへ届け出ることが義務づけられています。

Q16:本社が同じ市内で移転するのですが、外国人従業員がいる場合、何か気をつけることがあるのでしょうか。

教授、法律・会計業務、医療、教育、企業内転勤、技能実習、研修、研究、技術、人文知識・国際業務、技能といった在留資格の外国従業員を雇っている場合は、会社の名称、住所が変われば、その旨を入管に報告する必要があります(19条の16)。

Q17:外国人はハローワークに登録できるのでしょうか。

入管法上国内で就労が認められている外国人に対し、その在留資格に応じた職業相談、職業紹介をハローワークが行っています。都内ですと、次の2施設が外国語通訳員を配置しています。

  • 東京外国人雇用サービスセンター
    新宿区西新宿2-7-1小田急第一生命ビル21階
    対象者:人文知識・国際業務、技術、技能の就労資格者
  • 新宿外国人雇用支援・指導センター
    新宿区歌舞伎町2-42-10ハローワーク新宿歌舞伎町庁舎1階
    対象者:日本人の配偶者等、定住者、永住者等 アルバイト希望の外国人留学生

Q18:当社は飲食店を経営していますが、留学生をホール係で雇用しています。先日入管に更新申請に行ったら「給料かなり高いね。」と言われ、仕事の内容を細かく聞かれたそうです。給料が高いことがどうして問題とされたのでしょうか。

給料が高いということは、時給が高いか、長時間働いているかです。「風俗営業に従事しているため時給が高いのではないか」、「1週間に28時間超働いているのではないか」と疑われたのではないでしょうか。留学生は、資格外活動許可を得ていても、風俗店で働くことはできませんし、1週間に28時間を超えて働くこともできません。

Q19:みなし再入国許可制度というのはどういうものですか。

出国の日から1年以内に再入国する場合の、再入国許可手続を原則として不要とする制度です。2012年7月にスタートした新しい在留管理制度により採用されました。

Q20:うちの従業員が、実家に不幸があって一時帰国し、すぐに返ってこようとしたのですが、入管手続きの関係でそれができなくなったとの連絡が入りました。みなし再入国許可制度ができたのに、そのようなことがあるのでしょうか。

その従業員は、出国する際に、在留カードを持って出なかった、再入国用EDカードがないか、その記載に不備があったことが考えられます。みなし再入国許可制度の導入に合わせて、再入国用EDカードにみなし再入国許可の意思表示欄が設けられましたので、みなし再入国許可による出国を希望する場合、必ず同欄にチェックしてください。みなし再入国許可の対象となる中長期在留者は、有効な旅券と在留カードを所持する方に限定しており、また、みなし再入国許可による出国確認の際には、旅券と在留カードを提示していただくことが法務省令で定められていますので、出国の際は必ず在留カードを携帯し、再入国の際も持参してください。

Q21:知人が、不法就労外国人をホステスとして、外人クラブを経営し始めて、2,3ヶ月もしないうちに入管が来て、逮捕されてしまいました。わずか2,3ヶ月で、評判もそんな経っていないのにと、不思議に思うのですが、どうして狙われたのだと思いますか。

入国警備官は繁華街で、酔客を装い、実際に店舗に入り、ホステスに興味を持ったふりをして、本名を聞き込みます。そしてその名前をパソコンデータと照合し、不法就労者でないかを確認します。こうして発覚するようです。入国警備官も怪しまれないように、スーツを着る時もあれば、作業着を着て入店することもあり、そこは怪しまれないように衣装を整えるようです。

Q22外国人研究者を雇おうと思っていますが、その場合特例があると聞きましたがどのようなものなのでしょうか。

高度な能力や資質を有する外国人(高度人材)の受入れを促進するため,プラス要素を全てポイント化し、ポイントの合計が70点に達した者を「高度人材外国人」とし,出入国管理上の優遇措置を講ずる制度が、平成24年5月7日から申請の受付分から開始されました。例えば研究職をとってみると、1.博士が30点、修士が20点、大卒が10点、2.年収1000万円以上が40点、900万円以上が35点、800万円以上が30点、3.年齢が29歳以下が15点、34歳以下が10点、39歳以下が5点(その他もあり)などとポイントが定められています。高度人材と認められると、在留期間が5年、永住許可要件の緩和、配偶者の就労、親、家事使用人の帯同が認められます。

Q23:上場企業が外国人を雇用するときは、添付書類が非常に簡略で済むと聞いたのですが。

カテゴリー制度と呼ばれるもので、人文国際ビザでいうと、上場企業はカテゴリー1、源泉徴収税を年間1500万円以上払っている企業はカテゴリー2、法定調書を提出していればカテゴリー3、その他はカテゴリー4になります。カテゴリーの数字が小さいほど、提出書類は少なく、簡素化されています。

Q24:今度雇い入れる外国人の、人文国際ビザの申請をしましたが、入管は許可してくれそうな雰囲気ではありません。何か方法はありませんか。

どこを改善したらいいのか、入管の人に率直に聞いた方がよいでしょう。こうした不許可の理由を聞き出し、そうして会社に戻ったら、その不許可になった部分を潰して行くのがいいでしょう。