窓先空地基準緩和へ シェアハウス転用に朗報

2014年11月18日
法律事務所ホームワン

東京都は、窓先空地など建築安全条例で寄宿舎などに求めている規制を見直す方針を固めた。
具体的には、戸建て住宅の2階部分に3室の寝室があった場合、これまでだとそのすべてに窓先空地の設置が求められていたが、新基準では2階の共用部分1ヶ所に設ければ済むことになる。更に、小規模な建物については窓先空地自体を不要とする。マンションの場合でも、各寝室(居室)に必要だった窓先空地が、バルコニーなどの1ヶ所で済むことになる。
東京都では、11月25日まで今回の見直しなどに対する意見募集を行っている。

※参照
2014年11月11日 住宅新報
東京都 「窓先空地」基準緩和へ シェアハウス転用など対象に

(評)
シェアハウスは中古住宅の有効活用手法として注目を集める一方、一戸のマンションに10人近く住まわせたり、オフィスを改造して十数人を住まわせるなどの違法ハウスの存在が社会問題化。このため、国土交通省が昨年9月、シェアハウスやグループホームを建築基準法上「寄宿舎」に該当することを明確化した。このあたりはグレーゾーンだったのがブラックに切り替わってしまった形だった。
しかし、空き家対策、中古建物のストック活用等の政策的なメリットのあるシェアハウス事業に水を差すとして、緩和論が相次いだ。結果、今年7月の建築基準法施行令改正で間仕切り壁の防火規制が緩和。更に今回、都による窓先空地規制の見直しとなった形だ。

建築基準法施行令第114条2項
…寄宿舎…の当該用途に供する部分については、その防火上主要な間仕切壁(自動スプリンクラー設備等設置部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分の間仕切壁を除く。)を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。
( )部分が平成26年7月1日施行部分 
建築基準法施行令の一部を改正する政令

114条2項に基づく国土交通省大臣告示
準耐火構造の防火上主要な間仕切壁を設けないことに関して防火上支障がない部分として、次の①から③までに適合するものを定める。
① 居室室の床面積の合計が100㎡以下の階又は居室の床面積の合計100㎡以内ごとに準耐火構造の壁等で区画されている部分であること。
②各居室に煙感知式の住宅用防災機器又は自動火災報知設備が設けられていること。
③次のア)又はイ)に該当する部分であること。
ア)各居室の出口から屋外、避難上有効なバルコニー又は100㎡以内ごとの他の区画(屋外及び避難上有効なバルコニーにあっては、道又は道に通ずる幅員50cm
以上の通路その他の空地に面するものに限る。以下「屋外等」という。)に歩行距離8m(居室及び避難経路の内装が不燃化されている場合には16m)以内で避難でき、かつ、各居室と避難経路とが壁及び常時閉鎖式の戸又は火災発生時に自動的に閉鎖する戸で区画されているものであること。
イ) 各居室から直接屋外等に避難ができるものであること。

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹