金融庁、「経営者保証に関するガイドライン」案を公表(2)

2014年01月07日
法律事務所ホームワン

平成25年12月27日、金融庁が公表した「経営者保証に関するガイドライン」案によると、金融検査マニュアル中「金融円滑化編チェックリスト」には、以下の文言が付け加えられる。

Ⅰ.経営陣による態勢の整備・確立状況
【検証ポイント】
・さらに、「経営者保証に関するガイドライン」の趣旨を踏まえ、経営者保証に依存しない融資の一層の促進を図るとともに、「経営者保証に関するガイドライン」で示された合理性が認められる保証契約の在り方に基づく対応を行っていくことが必要である。

Ⅲ.個別の問題点
【検証ポイント】
1.共通
①【与信審査・与信管理】
(ⅺ)  また、第三者の個人連帯保証の保証履行時等においても、「経営者保証に関するガイドライン」は適用され得るとの点に留意し、必要に応じ、ガイドラインの活用を検討し、ガイドラインに基づく対応を行う態勢を整備しているか。
(ⅹⅸ) 停止条件又は解除条件付保証契約、ABL(Asset Based Lending)等の経営者保証の機能を代替する融資手法のメニューの充実及び顧客への周知に努めているか。
(ⅹⅹ) 主債務者たる中小企業等から資金調達の要請を受けた場合には、当該企業の経営状況等を分析した上で、法人個人の一体性の解消等が図られているか、あるいは、解消を図ろうとしているかを検証するとともに、検証の結果、一体性の解消が図られている等と認められる場合は、経営者保証を求めない可能性等を債務者の意向も踏まえた上で検討する態勢を整備しているか。
(ⅹⅹⅰ)保証債務の整理に当たっては、「経営者保証に関するガイドライン」の趣旨を尊重し、関係する他の金融機関、外部専門家(公認会計士、税理士、弁護士等)及び外部機関(中小企業再生支援協議会等)と十分連携・協力するよう努めているか。
②【顧客説明等】
(ⅲ)特に、借り手企業の事業承継時においては、「経営者保証に関するガイドライン」に基づき、前経営者が負担する保証債務について、後継者に当然に引き継がせるのではなく、必要な情報開示を得た上で、保証契約の必要性等について改めて検討するとともに、その結果、保証契約を締結する場合には、保証契約の必要性等について主債務者及び後継者に対して十分な説明を行っているか。さらに、前経営者から保証契約の解除を求められた場合には、前経営者が引き続き実質的な経営権・支配権を有しているか否か、当該保証契約以外の手段による既存債権の保全の状況、法人の資産・収益力による借入返済能力等を勘案しつつ、保証契約の解除についての適切な判断を行っているか。
2.中小・零細企業等向け融資
①【金融円滑化への対応】
(ⅳ)法人個人の一体性の解消が図られている、あるいは、解消等を図ろうとしている主債務者が資金調達を要請した場合において、「経営者保証に関するガイドライン」に基づき、主債務者の経営状況、資金使途、回収可能性等を総合的に判断する中で、経営者保証を求めない可能性、代替的な融資手法(停止条件又は解除条件付保証契約、ABL、金利の一定の上乗せ等)を活用する可能性について、検討するよう努めているか。
http://www.fsa.go.jp/news/25/ginkou/20131227-4/06.pdf

金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕の「自己査定結果の正確性の検証・(3)債務者区分・1代表者等との一体性」の項目に次の文言を付け加える。
ただし、代表者等との一体性の解消等が図られている、あるいは、解消等を図ろうとしている企業の取扱いについては、「経営者保証に関するガイドライン」(平成25年12月5日経営者保証に関するガイドライン研究会)を踏まえる必要があることにも留意する。
http://www.fsa.go.jp/news/25/ginkou/20131227-4/07.pdf

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹