企業法務コラム

厚労省 ブラック企業対策への取組み強化

厚労省は8月9日付で、若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組を強化することを発表した。
厚生労働省は、以下の3点を取組の柱とし、具体的な対策を行っていく。

1 9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に
対し、集中的に監督指導等を実施
2 9月1日に全国一斉の電話相談を実施
3 職場のパワーハラスメントの予防・解決を推進。一層の周知啓発の徹底する。
とくに1について具体的には次のことを行う。

(1) 若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対し、重点的な監督指導を実施する。本年9月を「 過重労働点監督月間 過重労働点監督月間 」として、集中的な取組を行う。
① 労働基準監督署及びハローワク利用者等からの苦情や通報を端緒に、離職率が極端に高いなど若者の「使捨て」疑われる企業等を把握し監督指導集中的に実施。

【重点確認事項】
* 時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導する。
* 賃金不払残業 (サービス残業)がないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導する。
* 長時間労働者については、医師よる面接指導等健康確保措置が確実に講じられるよう指導する。
② ①以外にも、過重労働があり、労働基準関係法令違反の疑いがある企業等に対して、重点的な監督指導を実施する。
  ①の監督指導結果、法違反是正が図られない場合は認められるまで、ハローワークにおける職業紹介の対象としない。

(2) 脳・心臓疾患等に係る労災請求が行われた企業ついて、法違反の是正確認後も、フォローアップため監督指導を実施することにより、再発防止の取組を徹底する。

(3) 重大・悪質な違反が確認された企業等については、送検し公表する。

※参考
厚生労働省ホームページ プレスリリース
「若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組を強化」

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹

2013年08月21日
法律事務所ホームワン