派遣社員の派遣可能期間等見直しへ

2013年08月09日
法律事務所ホームワン

厚労省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」は8月6日、報告書をとりまとめた。報告書での提言は以下のとおり。

・派遣可能期間については、現行法では業務単位になっているが、これを労働者個人単位に切り替えること。
・その場合機関の上限は3年とすること。
・現行上限を定めていない26業務についても上限を設けること。
・継続性の判断基準となる範囲を現行の「係」単位から、「課」等の組織単位にまで広げるか。
・上限を設定した場合には、派遣労働者を交代させることで有期雇用派遣を続けることが可能となるため、派遣先の労使がチェックするような仕組みを考える
・派遣期間上限に達した有期雇用派遣労働者については、派遣元が雇用の安定及びキャリアアップのための措置を講じることとする。
・現在、期間制限の例外となっている有期プロジェクト業務等については、この取扱いを維持する。
・有期プロジェクト業務への派遣期間について、必ずしも3 年を上限とせず、プロジェクトの終期が明確であれば3 年に限定しないことも検討する。
・高齢者は、雇用機会の確保が難しいため、派遣期間の制限を緩和することも検討する
・現在も派遣先指針に派遣労働者の労働・社会保険への加入促進のための規定があるが、更なる加入促進のため、これを法的に位置付ける

※派遣先は、労働・社会保険に加入する必要がある派遣労働者については、労働・社会保険に加入している派遣労働者を受け入れるべきものであり、派遣元事業主から労働・社会保険に加入していない具体的な理由の通知を受けた場合において、当該理由が適正でないと考えられる場合には、派遣元事業主に対し当該派遣労働者を労働・社会保険に加入させてから派遣するよう求めることとされている。(「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2 の8)

・派遣元が無期雇用する労働者については事前面接を認めるが、複数の候補者の中から選ぶような面接行為を認めず、年齢や性別による差別を禁止する等一定のルールを設ける。
・無期雇用以外の者に対する事前面接は従来通り認めないこととする。
・無許可・無届での労働者派遣といった悪質な法令違反を行う事業者について、現行の刑事告発だけでなく、事業停止命令を認める等、指導監督の強化などを検討する
・平成24 年10月施行の改正労働者派遣法については、まずは円滑な施行に努め、施行状況についての情報の蓄積を図っていく
・日雇派遣の原則禁止に係る現在のルールについては、賛否両論あるため、労政審で今後の制度見直しに向けた議論が必要かどうかを判断していく

※厚生労働省ホームページ
今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会 報告書素案

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹