企業法務コラム

「面白い恋人」訴訟和解 デザイン変更、関西販売に限定へ

北海道の人気菓子「白い恋人」を製造販売する石屋製菓(札幌市)が、菓子「面白い恋人」は商標権を侵害しているとして、吉本興業などに販売差し止めや損害賠償を求めていたが、13日、「面白い恋人」がパッケージデザインを変更し、原則として関西6府県での販売に限定するなどといった内容で両社が和解した。

※参照
2013年2月13日 msn産経ニュース
「「面白い恋人」デザイン変更、関西販売に限定へ 訴訟が和解」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130213/trl13021317010002-n1.htm

(評)
商標権が侵害されているかどうかは、商標が類似しているかどうかで判断される。
その類否は、外観、観念(商標を表す意味)、称呼(呼び方)等が紛らわしく、商品の出所を誤認混同するおそれがあるかどうかによって判断される。
本件でいえば、2つのパッケージ等が類似しており、消費者が「面白い恋人」を石屋製菓が製造販売しているように思うおそれがあるかどうかということである。
和解では「面白い恋人」のパッケージデザインを変更する一方、「面白い恋人」という商品名自体は変更しないこととなっているため、単なる称呼では類似しないと考えられたのかもしれない。

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹

2013年02月15日
法律事務所ホームワン