企業法務コラム

≪注目メモ≫東京都足立区「老朽家屋等の適正管理に関する条例」を提出

東京都足立区では、9月の定例議会に「老朽家屋等の適正管理に関する条例」を提出。
10月中旬での可決、11月1日からの施行を目指している。同条例は、建築士等の専門家、有識者からなる第三者委員会の意見をきいたうえで、所有者などに勧告。それに従い、解体を行う場合、解体費用を、木造の場合最大50万円、非木造は最大100万円を補助する。落下の恐れある壁等につき勧告をしたが、応じなかった場合には、所有者の同意を得て、区が必要最低限の安全対策を行う措置も定める。
補助の前提として税金の滞納状況、資産状況等についても要件として加えるか等、要綱案は現在検討中だが、これも11月に間に合わせるという。足立区では10年3月に老朽化した店舗付住宅の外壁が歩道に落下する事故が発生。08年から再三安全指導を行っていたが、指導に応じないままこのような事故が起きたため、この事件が条例制定の契機となったようだ。

(代表弁護士・山田冬樹)

※参考
足立区HP 弟71号議案「老朽家屋等の適正管理に関する条例」提出案

2011年10月13日
法律事務所ホームワン