企業法務コラム

中国人民元、13営業日ぶりに反落

9月30日の上海外国為替市場の人民元相場は、対ドルが銀行間取引で1ドル=6.6921元と、13営業日ぶりに下落して終了した。

中国人民銀行(中央銀行)は30日の人民元の対ドル基準値を6.7011元と、基準値としては元切り上げ以来最高値だった前日の6.6936元よりも元安・ドル高に設定した。これは、米国の元上昇要求をある程度受け入れるかもしれないが譲歩には限度があることを示唆し、さらに対中制裁法案が米下院で可決されたことに対する警告とも見られる。

9月29日に、米国下院議会で元切り上げを促すための対中制裁法案を賛成多数で可決した。法案は人民元相場が不当に割安な水準に維持されていることが政府の補助金に当たるとし、米国に輸入される中国製品に上乗せ関税を課すという内容である。

政府はこの法案に対する立場を明確にはしていないが、米財務省報道官は下院での法案可決を受け、政府の深刻な懸念を反映していると述べた。

※ 参照ニュース
9月30日 プレジデント・ロイター
「米下院、人民元切り上げ促す対中制裁法案可決」
「上海外為市場=人民元が対ドルで13日ぶり反落、終値6.6912元」

2010年10月07日
法律事務所ホームワン