企業法務コラム

G20では為替の通貨安競争が焦点か

10月8日に開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議で、為替介入で通貨の上昇を抑えている中国など新興黒字国に対し、為替相場の一層の柔軟化を求めていくことで合意したことで、G20は直接、中国やブラジルなどに対し協調行動を求める場となる。

先進国と新興国の溝は深く、先進国主導の協調体制づくりには、新興国の反発は必至である。米国は11月に中間選挙を控え、経済力に見合った人民元の切り上げを求め、議会を中心に対中圧力を強化しているのに対し、中国は「切り上げで、米国の貿易赤字や世界経済の不均衡を解決できないことははっきりしている」と反発を強めている。

注:通貨安競争 各国が輸出拡大などを図るため、自国通貨安に誘導すること。1929年に始まった世界恐慌で初めて行われたといわれている。

※ 参照ニュース
10月15日 時事ドットコム
「通貨安競争、回避で議論=先進・新興国対立か-G20」

2010年10月26日
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