文化放送『くにまるジャパン』に 奈良 洋 協力税理士が出演 194回 テーマ 「中小企業の現在を考える」編

2012年11月13日
弁護士法人 法律事務所ホームワン

文化放送 『くにまるジャパン』
“得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室”

出演
・番組MC 野村邦丸さん
・番組パーソナリティ 鈴木純子さん
・法律事務所ホームワン  奈良 洋 協力税理士

194回 テーマ 「中小企業の現在を考える」編(11月13日 午前9:45 ~) 

■放送内容要約(実際の放送内容とは若干異なります。)

邦丸
きょうは最近の中小企業を取り巻く状況、そして「中小企業金融円滑化法」の終了がテーマです。暮れが近付いてきて、資金繰りが気になる季節ですね。
   
奈良
4月から9月までの全国倒産件数は6051件。これは、過去20年間で最も低い数字です。
ただ、国税庁によれば、黒字申告している企業はおよそ25%。4社に3社は赤字で、ここ3年ほど、こんな状況が続いています。中小企業が置かれている状況は相変わらず厳しいです。

邦丸
それでも倒産が減っているというのは…?

奈良
先ほども話に出た「中小企業金融円滑化法」や、「セーフティーネット保証」といった政策が一定の効果を上げているようです。
企業の業績がよければ、金融機関の支援も得られますが、円高不況や震災の影響などが原因で、資金調達も簡単にはいきません。そこで、業績が悪化した企業に対し、政府が「セーフティーネット」の認定制度を拡充させました。

邦丸
もしもの時の救いの手、というわけですね。

奈良
セーフティーネットの認定を受ければ「特別資金枠で融資のハードルを下げる」、「低金利で借入できる」など特典があります。中には市区町村が補助して、実質ゼロの融資が可能になったケースもあったようです。

邦丸
金利が実質ゼロ、それはすごい!

奈良
また金融円滑化法ができて、借入金の返済条件変更、返済猶予などが柔軟に行われるようになって来ました。業績が回復した企業もある一方、支援策のおかげでなんとか倒産を免れている企業も増えているように思います。

邦丸
まだ苦しいところも多いんですね。

奈良
金融円滑化法は来年3月末で終了予定ですが、返済猶予や条件変更が認められたのは既に3百万件以上に上ります。こうした企業は、業績が改善しないと、金融機関もしだいに厳しい姿勢を見せてくるでしょう。倒産も増える可能性があります。
帝国データバンクによれば、金融円滑化法利用後の倒産は今年の上期で184件、去年の同期の倍以上です。

邦丸
円滑化法も特効薬ではないということですね。

奈良
もちろん企業も、政府や自治体も努力を重ねていますが、なかなか業績の改善は難しいようですね。ただ、金融庁のガイドラインでは、5年から10年先に経営の健全化ができる計画があれば不良債権にはしない、ということになっています。そこでアピールが大事なんですね。

邦丸
どんな風にアピールすればいいんですか?

奈良
アピールの方法として「経営改善計画」の提出があります。業績の移り変わりや現状の分析と共に、経営戦略や実施計画等、これで健全化できますよ…という計画を具体的な数字にして、金融機関に認めてもらうためのプランを練るわけです。

邦丸
作業が大変そうですね。

奈良
難しい場合は、税理士等の専門家にぜひご依頼ください。経営改善計画の作成など、プランを練っていく中で、業績を上向かせるヒントが浮かび上がることも多いので、実り多い作業になるかと思います。