【企業法務】「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」とは?

2016年03月28日
法律事務所ホームワン

村上ファンドが相場操縦をした疑いで証券取引等監視委員会から調査を受けていた件で、村上氏の第三者委員会が3月25日、「相場操縦罪は成立しない可能性が濃厚」との調査結果を監視委に提出したそうです。

ところで,第三者委員会と名乗るには,ルールがあるのを御存じですか。
日弁連は2010年に「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」なるものを定めています。当時、企業が、重大不祥事の調査のため弁護士を主要メンバーとする「第三者委員会」を作ることが流行しました。しかし、第三者委員会と名乗りつつ,独立性が確保されているのか疑問のあるケースも多々ありました。そのため、第三者委員会の職務ないし有り様について、ベスト・プラクティスとしてのガイドラインを定めたのがこの規定です。

その中で,重要と思われるのは,次の点です。

独立性、中立性についての指針
1.調査報告書の起案権は第三者委員会に専属する。
2.第三者委員会は、調査により判明した事実とその評価を、企業等の現在の経営陣に不利となる場合であっても、調査報告書に記載する。
3.第三者委員会は、調査報告書提出前に、その全部又は一部を企業等に開示しない。
4.第三者委員会が調査の過程で収集した資料等については、原則として、第三者委員会が処分権を専有する。
5.企業等と利害関係を有する者は、委員に就任することができない。

企業等の協力についての指針
1.企業等に対する要求事項
  第三者委員会は、受任に際して、企業等に下記の事項を求めるものとする。
  ①企業等が、第三者委員会に対して、企業等が所有するあらゆる資料、情報、社員へのアクセスを保障すること。
  ②企業等が、従業員等に対して、第三者委員会による調査に対する優先的な協力を業務として命令すること。
  ③企業等は、第三者委員会の求めがある場合には、第三者委員会の調査を補助するために適切な人数の従業員等による事務局を設置すること。当該事務局は第三者委員会に直属するものとし、事務局担当者と企業等の間で、厳格な情報隔壁を設けること。
2.協力が得られない場合の対応
  企業等による十分な協力を得られない場合や調査に対する妨害行為があった場合には、第三者委員会は、その状況を調査報告書に記載することができる。

なお報酬はタイムチャージが原則です。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/100715_2.pdf