企業法務コラム

日銀、5ヶ月ぶりに追加金融緩和を決定

日銀は19日の日銀政策決定会合で資産買入基金の総額を10兆円増やして80兆円とし、買入終了期間も13年6月末から同13年12月末まで半年延長した。追加の金融緩和は今年4月以来5ヶ月ぶり。10兆円の増額の内訳は、長期国債と短期国債の買い入れを5兆円ずつとする。政策金利は「年0─0.1%程度」のままだが、長期国債と社債の買い入れ入札の下限金利(0.1%)撤廃も決定した。
ECBが南欧諸国の国債を無制限に買い入れること(OMT)を表明したのに続き、FRBがQE3に踏み切ったことで、日銀も背中を押された形だ。

※参考
2012年9月19日 msn産経ニュース
日銀、追加金融緩和を決定 資産買い入れ基金を10兆円増額
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120919/fnc12091913110005-n1.htm

(評)
QE3は労働市場が改善するまで続けられるため、事実上の無制限緩和となっている。米ドルが基軸通貨だからこそできる話だが、今後ドルを刷りまくることになる。日銀はかつてFOMC(日銀の金融政策決定会合に相当)開催前に政策決定会合を開いていたが、現在はFRBの様子を見て決めようということで(そう明言してはいないが)、FOMC後に会合が開かれるのが常態化している。今回の追加金融緩和もQE3というバズーカ砲の影響が大きかったのだろう。

法律事務所ホームワン 代表弁護士 山田冬樹

2012年09月21日
法律事務所ホームワン