企業法務コラム

Google、携帯電話メーカー大手モトローラを買収

グーグルは8月15日、携帯電話メーカー大手モトローラを買収すると発表した。買収額は125億ドル。携帯電話メーカーを手に入れることで、今後さらに拡大が見込まれるスマートフォン(多機能携帯電話)事業に注力する。
今回の買収の目的は、老舗携帯電話メーカーのモトローラの特許取得にあるとも言われる。MS、オラクル、アップルが「グーグル包囲網」を結成、独走状態に近付きつつあるグーグルのOSアンドロイド陣営に対して、特許訴訟を多数提起し、サムソン等の有力企業をアンドロイド陣営から引き離そうとしてる。グーグルの特許保有件数はわずか750件、MSは1社だけで1万8000件の特許を保有。グーグルは特許の少なさが知財戦略上、大きな弱みになっていた。
今回の買収がうまく行けば、グーグルは、モトローラの無線通信技術に関し保有する1万7000件の特許を使って、反グーグル陣営に特許訴訟攻勢をかけられる。双方が特許訴訟をかけ合えば、最終的にはクロスライセンス契約を締結することで決着を図ることができる。

※参照
2011年8月16日 日本経済新聞
「グーグル、狙いはモトローラの特許 包囲網に対抗 」

2011年8月18日 ネットベンチャーニュース
「米携帯電話メーカー大手モトローラ・モビリティを買収」

2011年08月18日
法律事務所ホームワン