企業法務コラム

ブラジル、金融取引税を引き上げ

ブラジルのマンテガ財務相は、国際的な「通貨安競争」に警戒感を示し、レアルの上昇を防ぐため、10月4日、金融取引税(IOF)の税率を2%から4%に引き上げると発表した。IOFは、昨年、海外からの資本流入を抑制する目的で導入されたが、高金利を背景とする海外からの資金流入がその後も続き、通貨レアルは2003年以降100%以上上昇していた。

さらに18日、財務相は今月2回目となるIOFの税率を6%に引き上げると明らかにした。今回の目的は、外国人の短期投資への意欲をそぎ、過去3ヶ月間でレアルを7.1%押し上げたドルの流入を抑制することである。

注:金融取引税(IOF) 海外投資家がブラジルの確定利付証券を取引する際にかかる税

※ 参照ニュース 
10月5日 プレジデント・ロイター
「ブラジル、レアル高抑制で海外投資家への金融取引税引き上げ」

10月20日 Sankei Biz
「通貨高抑制、譲らぬブラジル 外国人の証券課税 再び引き上げ」

2010年11月01日
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