企業法務コラム

レアアースの調達先拡大へ

モンゴル国内では自国資源が外貨主導で開発されることに抵抗もあり開発着手が遅れていたが、政府は開発企業を選定する入札を10月に実施する意向を示した。今回開発されるのはモンゴル南東部のタバントルゴイ炭田で、埋蔵量は世界最大級とされる。

日本からは住友商事、伊藤忠商事なども意欲を示しているとされるほか、三井物産も中国の総合エネルギーグループである神華集団との業務提携を通じて、開発に興味を示している。他にも、韓国やロシア企業、英豪系のBHPビリトンやリオ・ティント、ブラジルのヴァーレ、スイスのエクストラーダなど資源メジャーも入札に参加するもようである。

10月2日夜には、管直人首相が首相公邸でモンゴルのバトボルド首相と約1時間会談し、モンゴルのレアアースを含む鉱物資源の開発に官民一体となって協力することを伝えた。これに対し、バトボルド首相は「日本の優れた技術で付加価値の付いた製品を生産したい」と語った。外国首脳との会談が週末に公邸で行われるのは極めて異例で、管内閣の資源確保への危機感を裏付けた形である。

※ 参照ニュース 
9月29日 プレジデント・ロイター
「モンゴル炭田開発、日本の本気度は?」
10月3日 ウォールストリートジャーナル
「レアアース調達先拡大へ=資源開発で協力-日モンゴル首脳会談」

2010年10月12日
法律事務所ホームワン