企業法務コラム

政府、レアメタル産出国に経済支援

政府はエコカーの生産などに必要な希少金属(レアメタル)の権益を確保するため、産出国に包括的な経済支援を実施する。第1弾として南米のボリビアを選び、日本がリチウムを得るのを前提に、5~6月から地熱発電所の建設などを援助する検討に入った。資源の獲得を目的に、直接関係のない事業も含めた支援に踏み切るのは初めて。

ボリビア政府は同国南西部のラグナ・コロラダ地域で、100メガ(メガは100万)ワット級の地熱発電所の建設を計画している。日本政府は5~6月をめどに、この事業に数百億円の円借款を供与する。日本の電力会社なども発電所の運営や人材の育成を支える。

ボリビア西部のウユニ塩湖には、世界のリチウム埋蔵量の半分が眠るといわれる。そのほとんどが未開発で、日本やフランス、ブラジルなどが激しい争奪戦を展開している。今年前半にも開発企業を決めるとの情報があり、日本政府も包括的な経済支援に踏み込む。

※ 参照
4月5日 日本経済新聞 朝刊1面
「資源獲得へ産出国支援 政府、基盤整備や産業振興」

2010年04月05日
法律事務所ホームワン