企業法務コラム

EU、ギリシャ支援合意するも内容は不透明

ユーロ財務相理事会は、3月16日、ギリシャへの支援を行うことで合意した。しかし、合意内容は不透明で暫定的な色彩が強く、数多くの疑問点が残されている。ロイターは、今回発表された支援合意で不明瞭な点として、以下の点を挙げている。

(1)支援策が発動されるのは、当面必要な資金調達ができなかった場合に限られるのか、それとも調達コストが高くなり過ぎそうな場合も含まれるのか?
(2)ギリシャに資金提供する際の適切な金利は、誰がどのように決めるのか?
(3)どの程度の支援を行うことができるのか?ギリシャが今年調達が必要な金額は530億ユーロで、そのうち130億ユーロをすでに調達している。
(4)支援は二国間ベースで行われるのか、スタンドバイ取り決め※に沿って行うのか?また、資金拠出は執行された歳出削減やリストラ策に応じて段階的に実施されるのか?

※IMFの融資制度。あらかじめ取り決めを結んでおけば一定の期間内、必要な時にいつでも引き出しができるという仕組みになっている。

※ 参照ニュース
3月17日 ロイター
EU、ギリシャ支援枠組みで基本合意

焦点:疑問点多いギリシャ支援合意、ユーロ圏は明確な説明回避

2010年03月17日
法律事務所ホームワン