

暴行は「不法な有形力の行使」と定義されています。殴る、蹴るなどが典型ですが、被害者の身体に触れていなくても暴行に該当することがあります。例えば、被害者の数歩手前に石を投げつける行為、室内で抜き身の日本刀を振り回す行為などが暴行に当たります。

傷害には大きく分けて3つの罪状があります。
・傷害罪
刑法204条において、人の身体を傷害した場合に処罰されると定義されています。暴行により身体的な外傷を負わせた場合だけでなく、いやがらせ電話やメールで精神的な障害(PTSDなど)に陥らせるケースや性病を感染させるケースも傷害罪に含まれます。
・傷害致死罪
人の身体を傷害し、その結果人を死亡させ場合、傷害罪よりさらに重く処罰されます。
・現場助勢罪
傷害罪や傷害致死罪とみなされる犯罪が行われる現場で、あおりたてるような行為などをした者はこの現場助勢罪で処罰される可能性があります。自らは暴行を行っていない場合に適用されます(刑法第206条)。
傷害の幇助犯(ほうじょはん。傷害行為を実行するにあたり、その行為を直接手助けした者)よりは刑が軽くなります。

各罪の量刑はこちらの通りです。
| 暴行罪 | 2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金 又は拘留若しくは科料 |
|---|---|
| 傷害罪 | 15年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
| 傷害致死罪 | 3年以上の有期懲役 |
| 現場助勢罪 | 1年以下の懲役 又は10万円以下の罰金若しくは科料 |
暴行と傷害の関係
単に殴ろうと思って(暴行の故意=「罪を犯す意思」を持って)行為に及んだ場合でも、相手方にケガを負わせてしまったら(傷害の結果が発生したら)、傷害罪で処罰されます。
また、故意ではなく過失(不注意)で人に傷害を負わせてしまった場合には、過失傷害罪が成立し、30万円以下の罰金又は過料が科されます(刑法第209条)。ただし、過失傷害罪は親告罪ですので、被害者からの告訴がないと起訴されません。


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